ニキビというと、『10代のニキビ世代のもの』というイメージがありますが、最近では、20代から30代にかけての女性にも良くみられるようになり、40代の患者さんも珍しくありません。
「10代まではニキビ、25歳を過ぎたら吹き出物」とよく言われますが、医学的には区別はなくどちらも『尋常性ざ瘡』という診断になります。
なぜ、ニキビはできるのでしょうか?
1、脂腺性毛包の構造
脂腺性毛包は管が太くて短い上に、毛は細いため、皮脂がたまりやすい構造になっています。皮脂の分泌量が異常に増えると毛穴がつまりやすくなります。 一般にオイリー肌の人がニキビができやすいと言われるのは、皮脂線が発達しており、皮脂の分泌量が多いからです。
2、ホルモンバランスの乱れ
男性ホルモン(アンドロゲン)には、皮脂腺を発達させ、皮脂の分泌を亢進する働きがあります。 女性の体内にもアンドロゲンはもともと存在しており、このバランスが崩れることが、思春期ニキビの原因とされています。また、排卵から生理までの2週間の黄体ホルモンが高まる時期にニキビが悪化しやすいということがわかっています。
3、毛穴の内側の角質肥厚
ニキビの舞台となる脂腺性毛包は、毛穴近くの上部(毛漏斗部) の内側の角質が厚くなりやすいといわれています(角化異常)。 厚くなった角質によって毛穴がふさがれると皮脂が出づらくなり、毛穴いっぱいにたまってしまうと、白くもりあがってきます。これがニキビの初期段階です。
4、毛穴の中のアクネ菌の増殖
常在菌であるアクネ菌は角質でふさがれた毛穴の中で皮脂を栄養にして繁殖し急激にその数を増やします。このアクネ菌が生み出す酵素(ポルフィリン)は、皮脂を遊離脂肪酸に変化させ、遊離脂肪酸が毛穴の壁を刺激すると、毛漏斗部は角化異常を起こして厚くなり、コメドを作りやすくなると言われています。
★その他、ストレスや家族や親せきにニキビ肌の人がいるとできやすいといった要因のほかに、ニキビができやすくなるという条件に下記のようなものがあります。
●睡眠不足
●不適切な食事内容や時間帯
●全身疲労
●肌に合わない化粧品または、高頻度に施されるメイク
●汗による刺激や高温の環境
●便秘 →硬度の高いミネラルウォーターが効果的♪
●手や髪による皮膚への慢性的な刺激
●間違ったスキンケア法
ニキビの原因 その最新情報!!
ニキビの元凶のようにいわれるアクネ菌ですが、アクネ菌は皮膚の表面に、ポルフィリンという蛍光性の代謝物を排出します。人間でいう、尿や便のような老廃物です。
このポルフィリンに紫外線が当たると、活性酸素が発生します。
アクネ菌がいる限りポルフィリンは排出され続け、排出されたポルフィリンは紫外線に当たるたびに、大量の活性酸素を発生します。
この活性酸素が皮脂を酸化させ、ニキビを悪化させるのです。それだけでなく、活性酸素は皮膚に対してさまざまな悪さをしているのです。